6月8日に奈良県桜井市の三輪に行ってきました。
目的は大御神社の参拝でしたが、その摂社・末社である狭井神社と久延彦神社も参拝してきました。
大神神社
大神神社とは
古事記・日本書紀の国造りに登場。
大国主命が少彦名命と国造りをしていたのだが、少彦名命が常世に去ってしまって困っていたところに大物主神が現れます。
「私を大和の東の山に祀れば、国造りはうまくいくだろう」と良い、大国主命が大物主神を祀ることで国造りを達成しました。
この大和の東の山というのが、三輪山であるとされています。
当初は社殿はなく、直接三輪山に祈りを捧げるという形で神を祀ることになっていました。
この祭祀が神社の原型であり、日本最古の神社とも言われています。
祭神は先述のとおり、大物主神となります。
大物主神とは
大物主神の由緒が不明瞭であり、古事記と日本書紀で記載が異なります。
古事記では大国主命とは別神として扱われているのに対して、日本書紀では大国主命の幸魂(愛の霊)・奇魂(智の霊)であり同一人物であるかのような記載があります。
大物主神のエピソードに「おだまきの糸」があります。
活玉依姫の元に夜な夜な若者が訪ねてきて、2人は恋に落ちて、どれほども経たないうちに活玉依姫が妊娠します。
夜に来てはすぐ帰る怪しい若者に対して不審感を抱き、策を講じます。
活玉依姫に「若者の衣のすそに糸を通しなさい」と命じ、実行します。
若者が去ったあとには糸が残っており、辿っていくと三輪山にたどり着きました。
その若者は三輪山の神である大物主神であったというお話です。
その糸の残りが3巻(3つの輪)だったことから、三輪という名がその地についたということです。
ちなみに、その生まれた子または子孫は大田田根子命といいます。(後述)
他にも崇神天皇の時代にもエピソードがあります。
疫病が流行していた時代に、大物主神が倭迹々日百襲姫命に憑依し「大田田根子命を祭主として、私を祭りなさい。さすれば国は安泰になるだろう」と崇神天皇に神託します。
言われた通りに祀ったところ、疫病は収まり、五穀が実り豊穣したというお話です。
その祀る際のお酒を高橋活日命が作るわけだが、「これは私が作ったお酒ではありません。大物主神が作られたお酒です。幾世までも久しく栄えませ。」と歌を読んだことから、大物主神はお酒の神様としても知られるようになりました。
上記のエピソードより、縁結び、病気平癒、商売繁盛、お酒などのご利益があると言われています。
大国主神については、瀧尾神社を参照ください。

JR 三輪駅より歩いて10~20分ほどのところにあります。
ただし、一の鳥居と大鳥居は神社とは反対方向にあるので、通る際には要注意です。



参道を進むと二の鳥居があり、これより奥へは自動車は侵入できません。

参道をすすむと、手水舎があります。

手水舎は柄杓を使わず、直接流れ出る水で手を洗います。

参道の階段を登ると……

拝殿に到着します。
先述の通り、御神体は三輪山であるため、本殿はありません。
拝殿の奥には、御神体につながる三ツ鳥居がありますが、現在(2024年)は拝観中止中のようです。


拝殿右手に巳の神杉があります。
大物主神の化身である白蛇が棲むことから名付けられたご神木です。
蛇が卵を好むということから、卵をお供えしている方もおられました。
あと、お酒もありましたが……大物主神のためかな?
拝殿左に進むとご祈祷などを申し込む参集殿があります。

この参集殿にはなで兎があります。
先述のとおり、大物主神は大国主命と同一視される説もあり、「因幡の白兎」が関係しているものだと思われます。
皮を剥がれた因幡の白兎は大国主命に治療法を教えてもらい治ったということから、病気治癒の効果があるのだとか。
私は腰辺りをなでておきました。
腰痛が治るといいのですが……

参集殿から少し進むと、かなり大きな祈祷殿があります。
大きな広場に大きな建物とかなり豪華です。
ここで結婚式とかを執り行うのでしょう。

御朱印は手書きです。
土日は人も多いためか、書き手の方が数人おられました。
狭井神社
狭井神社とは
三輪の神様の荒御魂を祭神とした神社。
病気平癒のご利益があると言われています。


大神神社の祈祷殿の左側に「くすり道」があり、ここから向かいます。

参道を進むと……

鳥居にたどり着きます。

鳥居をくぐり抜けたすぐ左手に手水舎があります。
さらに参道を進むと、本殿に到着します。

奥にあるのが本殿で、本殿のみの写真は取り忘れました(;´Д`)。
なで兎と同じですが、腰痛がなんとかなりますようにとお祈りしておきました。

階段を登った右手に大神神社の御神体である三輪山の登拝口があります。
入山は午前中に受付を済ませた人のみのようで、私が来た頃には受付修了していました。
拝観料は300円で、襷を受け取ってから入山するようです。
降りてくる方が多数おられましたが、皆本格的な登山装備をされており、厳しい道のりであることは容易に想像できます。
ただ、ハイキングではなく参拝が目的のため、入山には撮影禁止や水以外の飲食禁止などの制限があります。
あくまで神域へ入るわけですので、軽率な気持ちでは入山しない方が良いでしょう。



本殿横から入ると、御神水が汲める場所に行けます。
社務所ではペットボトルも授与されており、水をいれて持ち帰ることも可能です。

御朱印は書き置きの御朱印になっています。
久延彦神社
久延彦神社とは
久延毘古命を祀った神社。
合格祈願や知恵などにご利益があり、受験生などの参拝が多い神社です。
知恵の象徴であるふくろうが多い神社です。
久延毘古命とは
古事記に登場する神で、世の中のことを全て知る知恵の神と言われています。
その正体はカカシを神格化したものであり、田の神、農業の神でもあります。
それゆえ、学業・知恵や農業にご利益があるようです。
狭井神社から少し西に進んだところにあります。


学業だけでなく、就職成就、仕事面での智力向上などもご利益があるようです。

本殿は小さめですが、緑に囲まれており落ち着いた雰囲気があります。
とりあえず、資格試験の合格に向けて学力向上の祈願をしておきました。

実は先述の入口はどちらかというと裏口であり、本殿から下ったところが本当の入口だと思われます。


鳥居をくぐって階段を登り本殿へ向かい途中に休憩所があります。
そこにはふくろうの置物がたくさん置かれています。
よくここまで集めたものだなぁ(;´∀`)。

御朱印は手書きです。
神社へのお供に御朱印帳でもいかがでしょうか。

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