- 別サイトの文具レビューをこちらに移転し、加筆修正しました。
10年ほど前から活発になってきたボールペンのインク戦争。
特に低粘度油性インク(なめらかインク)の発達が著しいです。
そこで、いろいろ使ってきた私の感想を載せておきたいと思います。
文具店で試し書きができないというような人は少し参考にしていただけるとありがたいです。
結論

個人の好みによるかな?
正直なところ、どれも悪くはないのですよ。
ただ、発色であったり、書き心地であったり、好みが大分と分かれる感じです。
以前、同僚の方と話をしていたら、



ジェットストリームが一番で、アクロインキはどうも……
という方がおられました。
ちなみに私はアクロインキが一番好みで、ビクーニャが滑りすぎるのでちょっと……という感じです。
こればかりは実際に使ってみるしかないかなという感じですね。
とはいえ、それぞれの特徴くらいはまとめておきたいと思います。
低粘度油性インクの種類
まずは低粘度油性インクの種類とメーカーをご紹介します。
三菱鉛筆 ジェットストリーム


言わずもがな、低粘度油性インクの先駆けとも言われるジェットストリーム。
発売当初から名称は変更になっていませんが、おそらく細かい改良は加えられていると思います。
ジェットストリームシリーズ各種に搭載されています。
PILOT アクロインキ


フリクションで有名なPILOTが開発した低粘度油性インク。
アクロボール、アクロ300、アクロ1000、アクロドライブ、ドクターグリップ、コクーン、タイムラインなど様々な軸に搭載されています。
ZEBRA エマルジョンインキ・S油性インク


サラサなどで有名なZEBRAが開発した低粘度油性インク。
スラリ、ブレン、フィラーレなどに搭載されています。


2024年には新しくブレンUに搭載されたS油性インクが開発されました。
ぺんてる ビクーニャインキ・フローチューン


ボールペンよりもシャープペンの方が有名なぺんてるが開発した低粘度油性インク。
個人的には若干迷走気味なメーカーかなと……
ビクーニャが発売された当初はビクーニャインキとして公開していましたが、カルムが出始めた頃には単になめらか油性インキとしか表示されずビクーニャの名が消えていました。
ただ、替芯を見る限りではビクーニャもカルムも同じものなので、ビクーニャインキだと思うのですが……
そんなぺんてるですが、新たに低粘度油性インクを開発したようです。


フローチューン(FLOATUNE)というペンが2024年に発売になりました。
インク名は公開されてませんが、ここではフローチューンで統一します。
他のメーカー
上記以外のメーカーも開発しているようですが、そこまで売り文句にしていないせいか目立ちません。
見つけ次第更新していく予定です。
インクの特徴
実際に書いてみたものが以下の写真になります。


0.7mm比較
- フローチューンには0.7mmがラインナップに入っていません。


0.5mm比較
- ビクーニャとフローチューンの黒0.5mmが手持ちにないので、他色を使いました
発色
大きくは変わらないものの、少し個性が現れている感じがします。
ジェットストリームとエマルジョンインクは、通常の油性インクに近い感じです。
ただ、0.5mmに関してはエマルジョンインクの方が線が細く薄い印象があります。
アクロインキはかなり黒に近い感じで、それに続いてビクーニャインキが黒っぽいです。
特にアクロインキは油性ボールペンというよりは、ゲルインクに近い感じがしますね。
アクロインクがかなり黒色なのに対して、エマルジョンインクが少し薄めに感じました。
そして、2024年に登場したS油性インクがアクロインクに並ぶくらい結構良い黒を出しています。
ZEBRAも弱点を改善してきているようです。
個人的にはアクロインキを好んで使っていますが、S油性インキもかなり好印象です。
ぺんてるのビクーニャインクの後継?として出たフローチューンに関しては、ほぼほぼゲルインクっぽい感じです。
かなり色は濃く出ますし、スラスラ書けるのは良いですね。
あとは、インクの減りが気になるところですが……
それぞれにいろいろ特徴があるので、長期使わないとこれ!というのが見つけにくいかもしれません。
滑り具合
書き心地はどれもよく滑ります。
ただ、滑りやすさでは個人的にはビクーニャが頭一つ抜ける感じかな?
これは一長一短で、スラスラ書けるメリットがありますが、デメリットとして滑りすぎて書きにくいところが挙げられます。
個人的は滑りすぎて書きにくい印象があります。
ただビクーニャの後継?であるフローチューンはゲルインクっぽい感じで、滑らかに書けますが滑るすぎることはなくスラスラ書けます。
書き心地
これも好みが分かれるポイントだと思います。
0.7mmのインクはどれも似たような感じでスラスラ書けます。
0.5mmは少し個性がでて、エマルジョンインクは少しカリカリ気味かな。
特にフローチューンは、ほぼゲルインクのような書き味です。
説明がしにくいところなのですが、わずかな差がありますので実際に試し書きしてみていただくのがいいかな。
まとめ
どれを使ってもハズレはないと思いますが、好みの問題がありますので実際に試し書きしてみて欲しいです。
それか、1本100円~200円程度なので、いろいろ買って試してもらうのが良いかも。
個人的には、仕事用のペンにはアクロインキを好んで使っています。
勉強でノートを書くときには線の細い05mmのエマルジョンインキを使ったり、状況に応じて使い分けをしています。
別に1本だけしか使えないわけではないので、複数本もつのもアリだとおもいます。
あとは軸選びかな。
安物の軸よりもやはり高級軸を使った方が満足感はあります。
ジェットストリームのSXRシリーズであれば、サラサグランドなどにも入れて使うことができるので結構便利です。
あと、ジェットストリームとアクロインキに関しては4Cリフィルが使えるので、海外製多機能ペン(LAMY2000など)でも使うことが可能になります。
まず自分の好みのインクを見つけ、そして好みの軸を見つけていただきたいです。
そして長年愛用できるようになってもらえると良いですね。




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